これがこうなる

  通称オガパーのバンパーのスムージングをするのに、発砲ウレタンで空洞を埋めて、その上にFRPを貼ることにして、バンパーの裏側からダクト部分を塞ぎます。割れた部分も裏側から補強の為にウレタンを盛ってあげることにしました。そうすると表側からFRPを貼るのに楽ですから。中央の大開口部分の下も一体型にする為、厚紙で壁を作ってウレタンを入れるようにしました。これはゼリーを型に作るようなイメージ。
  一缶1800円する発砲ウレタンを日曜大工センターにてゲット。これ一缶 で牛乳パック8本分発泡する体積を成型できるらしい…本当はちゃんと2液を混合するタイプを使いたかったのですが、当日までに現物が届かなかったので、急遽この缶 タイプを用意しました。この缶タイプの発砲ウレタンは内部では2層になっているらしく、出口で2液が合体、なので、なんと一回使い切り、後日残りを使うということが出来ません。あ〜なんて不経済。しかも、普通 のスプレーと違うポイントは、缶を逆さにして使うこと。よく振ってから注入。
  どんなに発砲するのかと心待ちにしていたら、いつまで経っても全然発砲しない、しかも手についたウレタンはガソリンで洗っても何してもベタベタが取れないし、付属の手袋は必ず使用しましょう。で、左写 真のように全く発砲しないんです。しかも気泡が入りまくり、スカスカで、これならカステラを埋めた方がマシって感じ。しかも表面 は乾くのに、奥の方は1日経ってもまだ固まらない始末。結局、翌日に全てのウレタンを削り取り排除しました。丸一日作業を棒に振りました。
 
  こうなったら普通にFRPを上から張り付けるしかない!(最初からこうやればイイのに…)ボール紙を使い、ダクト凹凸 部分を上から塞ぎます。 それをPPテープ(布テープではなく、表面がツルツルのテープ)をその上に貼ります。これはFRPの離型剤の役割を果 たし、乾いた時にペリッと綺麗に剥がれてくれます。ガラスマット(繊維)を十分余裕をもって敷いて上から樹脂をペタペタ塗っていきます。直射日光の場合、硬化時間が異常に短いので、素早い作業が要求されます。樹脂も手につくと後が面 倒なので使い捨て手袋などを利用しましょう。臭いも凄いので、外で作業しましょう。
  最初に目の細かい薄いガラス繊維を敷くと気泡が入りにくい…というか薄いから気泡がすぐに抜けてくれるみたいです。で、徐々に上に厚いガラスマットを敷いていきます。何冊か参考に読んだ本には、樹脂は適量 を塗ると書いてありましたが、垂れるくらい十分に一気に上から塗っていくと気泡が逃げやすい?ようです。気泡は硬化する前にハケの先でチョンチョンと樹脂を入り込ませ、それでもダメならローラーで版画のバレンのように空気を追い出しましょう。強度がウンヌンよりも出来映えの透明度が全然違います(塗ったら分からないけど)。
  FRPが固まったらもうこっちのもの。PPテープからペリペリと剥がして、余分な繊維をカット。バンパーに貼った厚紙を剥がし、そこに固まったFRPを樹脂で接着。あとはパテを盛って磨き、パテを盛って磨き、パテを盛って磨きの繰り返しで、満足行くまで磨きまくります。純正にはないユーロナンバーも譲れないポイントなので、思い切ってカット、造形してみました。なんだ、簡単じゃんと一見思える行程はかなりの時間と根気が必要です。FRPもパテも固まるまで何も作業が進みません。しかも梅雨の時期と重なり作業は晴れた週末の日がある時間帯のみという短い時間だけでした。